フレンズプロビデント概要|利回り、運用結果などまとめ

フレンズプロビデントの商品を契約している方の中には、なんらかの理由で減額や解約の手続きをおこないたいと思っている方もいるかもしれません。ネットで情報を調べると「フレンズプロビデントは詐欺だ」とか「日本での受付をしなくなった」という情報があり、自分の口座は大丈夫か?と不安になっているかもしれません。

この記事ではフレンズプロビデントについて概要をまとめました。自分が契約した商品はどういった会社の商品で、どんな仕組みになっているのか、ここで確認しておきましょう。

1. フレンズプロビデントの概要

フレンズプロビデント(Friends Provident)とは、1832年に創業し、2001年に株式会社化が行われた180年ほどの歴史がある老舗の保険会社です。イギリス上場企業のトップの証でもあるFTSE100に上場しています。

フレンズプロビデントグループ全体でみると全世界に300万人の顧客がいて巨大な預かり金がある金融グループになっています。

預かり金は日本円で22兆円とも言われており、この巨大な資金があるため通常であれば大口でのみ受け付けているファンドであっても、個人でも少額から購入することが可能になっています。

1-1. マン島に籍を置いている

そして、「フレンズプロビデント・インターナショナル」はオフショア地域として有名な「マン島」に本籍を置いています。マン島には「投資家保護法」という法律がありますが、この制度は、

「投資などで得た資産の最大90%をマン島政府が保証する」

というもので、この保証制度があることでマン島にお金が集まりやすくなっています。マン島どの小さな島は商業や農業ができる土地が無く、一次産業で経済活動ができないので、オフショア地域にしてお金が集まるような仕組みを作っているのです。

だた、このマン島の話は気をつけなければいけませんが、「90%保証」を間違って解釈している人が非常に多いです。

まず、「最大90%の保証」という“最大”の部分が抜け落ちている方がいますが、最大ということは実際に保証してくれるのは50%かもしれませんし、30%かもしれません。

そして、今まで積み立てた元本保証と勘違いしている人も多いですが、元本ではなくて時価総額ですので、これまでに1000万円積み立てをしていても、マイナス運用になっていて時価総額が500万円だったとしたら、保証されるのは500万円に対して最大90%です。

フレンズプロビデントほどの大きな会社が倒産するということは、おそらく運用が好調ということはないでしょう。大幅なマイナス運用になっている上に政府の保証も90%丸々当てにできるわけではありません。

実際に倒産した企業がないので、実際のところどのくらい保証されるのか、誰にもわからないというのが実情です。

2. フレンズプロビデントの評判が悪い?

フレンズプロビデントは評判が悪く、詐欺なのか?という情報もありますが、結論から言うとフレンズプロビデントは詐欺ではありません。

2-1. フレンズプロビデントの格付け

フレンズプロビデントは企業格付けで見ても、スタンダード&プアーズで「A+」、ムーディーズで「A2」という高い評価を得ている企業です。世界的に見ても信用のある企業なので、このような企業が詐欺ということはありえないでしょう。

2-2. フレンズプロビデントは日本から撤退

フレンズを契約している人を不安にさせたのは「日本からの撤退」でしょう。これがあり、解釈を間違えている方が「売るだけ売りつけて日本から逃げた」という情報を流していたのだと思います。

しかし、このように日本から撤退している理由は、日本の代理店が手数料目当てに紹介するだけ紹介して、しっかりと商品の説明もせずに契約させていたことによって、結果的に騙されてしまった方が続出しました。マルチ商法的に広まっていったので、詐欺という印象も強いかもしれません。

フレンズプロビデントが詐欺ではありませんが、あなたに商品を紹介した代理店や紹介者が詐欺である可能性は高いです。

騙されてしまい多額の資産を損失した方の矛先はフレンズプロビデントに向かいました。フレンズプロビデントとしては良い迷惑な訳です。商品を誇大表現で広められたことにより手間がかかる対応が増えてしまったため、日本で販売するのは辞めよう、となったのです。

3. フレンズプロビデントの商品

フレンズプロビデントが主に取り扱っている商品は「プレミアウェルス キャピタル リデンプション」「101」の2種類があります。

3-1. 101

保険がついているのが特徴で、どの国籍の方でも申し込みが可能な商品です。しかし日本では申し込みができない商品なので、香港やシンガポールに行って申し込みをするのが主流になっています。

金融ツアーと称してフレンズプロビデントの申し込みと一緒にHSBCの口座開設をされた方もたくさんいると思います。

商品の特徴としては生命保険が付与されているので、契約者が死亡したら遺族に対して積立額+1%が支払われます。また、満期を迎えても運用を継続することが可能です。

3-2. プレミアウェルス キャピタル リデンプション

こちらの商品は日本人のみが申し込みの対象になっている商品で、日本国内で申し込みが可能な数少ない積立商品です。

こちらの商品は保険機能がなく、投資商品扱いになるので満期後の運用はありません。そのため満期後に引き落としをする銀行口座の用意が必要になります。

※フレンズプロビデントの解約手数料について

オフショア投資の商品の手数料の形態は一般的に同じような仕組みをとっていますが、どのプロバイダーの商品も解約手数料は非常に高く設定されています。

初期口座期間での解約は全額没収で、24ヶ月以降の解約でも時期が早ければ早いほど料率高く、ほぼ確実に元本割れをしてしまいます。

フレンズプロビデントの解約手数料は以下のようになっています。

残年数 解約手数料率 残年数 解約手数料率

24

87%

10

45%

23

84%

9

42%

22

81%

8

39%

21

78%

7

36%

20

75%

6

33%

19

72%

5

30%

18

69%

4

24%

17

66%

3

18%

16

63%

2

12%

15

60%

1

6%

14

57%

0

0%

13

54%

12

51%

11

48%

この表を見ると料率が低くなるところまで頑張って継続してペナルティが少し軽くなってから解約しようと考える方もたくさんいますが、一定の時期になるまでは継続すればするほど損失額が大きくなります。

満期まで継続できると言えないのであれば、早めに解約して自分の資産を少しでも守りましょう。

4. フレンズプロビデントの利回り

フレンズプロビデントの商品説明をされた方には「利回り10%」とか「ここのファンドは23%」出しているとか、夢のような話をされたかもしれませんが、実際のところはどのくらいの利回りを期待できるのでしょうか?

実際にはオフショア投資は高利回りを期待できますが、その数字はIFAによって実績が異なります。契約しているIFAが優秀であれば安定して15%の利回りを出しているところもあるようですが、運用がうまくないIFAの場合は10%も出せずに5%前後でくすぶっているところもあるようです。

プラス運用しているのであればまだ良いですが、ひどいIFAだと毎年マイナス運用になってしまい、積立どころか自分の資産がどんどんなくなっているという人も少なくありません。

また、高利回りを期待できることはまちがいありませんが、リターンが大きいということはリスクも大きいです。ハイリスクハイリターンは全世界変わりありません。海外の商品だからと言ってオイシイ話を鵜呑みにするのは危険です。

4-1. 手数料を考慮しているか?

商品概要のところで手数料について紹介しましたが、いくら利回りが10%出ていたとしても各手数料を考慮すると利回りは5%ほどに落ち着くこともあります。あなたが最初に聞いた話は手数料のことを考慮しての数字だったか、思い出してみてください。

手数料のことを一切話されなかったという方は、詐欺業者であると疑ったほうが良いです。すぐに紹介してもらった代理店に連絡をしてみてください。