ハンサードの積立アスパイアを早期解約すべき理由

海外ファンドの積立が2010年前後から話題になり、ハンサードで積立を始めた人も多いですが、あなたもその一人ではないでしょうか?その当時はリーマンショックが起きた後で、日本経済を不安に思っている方も多かったように思います。

また、消えた年金問題もあり将来のために資産を残そうということで積立を契約した人も多くいます。

ハンサードは、最低3年積立を継続すれば減額や積立一時停止ができるということで、とりあえず契約している方もいると思いますが、3年が経った頃から実際に積立を継続するのが大変になってきたり本当に運用されているのか不安になっている人もいると思います。

解約を検討されている方もいるかと思いますが、もしかすると、今まで積立たお金がそのまま戻ってくると勘違いをされているかもしれません。

しかし、戻って来るお金は積立た半分以下になっていることもあるのです。

この記事ではハンサードを早期解約すべき理由を解説していきます。

1. ハンサード アスパイアの契約内容に問題はないか

まず、ハンサードの契約をするときに、どのような経緯で契約をしたかによって解約すべきかどうかが変わってきますが、健全な契約をしているのは全体の5%以下と言われています。

契約の際に自分からIFAに連絡をしてライフプランを立てて、満期まで継続して積立ができる内容でハンサードと契約をしているならば問題はありません。

しかし、ほとんどの方はセミナーに参加して説明をされて契約をしたとか、先輩や友人に紹介さてて契約をしたとか、あるいは、ネットワークのラインの上の人に紹介されて契約をしたとか、100%自分の意思とは言えない契約の経緯があるのではないでしょうか。

「7年積立を継続すれば2倍になる」
「満期まで積立をすれば数億円になる」
「3年積立をすればいつでも停止や取崩ができるようになる」

などと言われて25年の長期契約をしているのではないでしょうか。

1-1. 満期まで積立を継続しないと効果はない

ハンサードに限らず、海外ファンドへの積立投資は様々なプロバイダーがありますが、これらの積立投資は契約満期まで積立を継続することを大前提としています。100%継続して積立ができるという人ではない限り購入する商品ではありません。

途中で停止、減額、取り崩しをできるとは言いますが、これらは基本的にやらないのが当たり前で、継続して積立をするから高利回りで運用が期待できるという商品です。

また、年利10%が見込めるという話をされたかもしれませんが、毎年安定して10%の利回りを出すトレーダーなど存在しません。マイナス運用の期間もあれば、大きくプラス運用ができる年もあります。それらを満期の時点で振り返ったときに毎年10%平均だった、という見方ができます。

つまり、途中で積立をやめてしまえば、10%どころか、返金額が元本割れしてしまうこともあるのです。

1-2. ハンサードの満期まで継続しようとしている人がいない

あなたも、もしかすると「途中で停止できたり解約できるからとりあえず契約してみよう」という気持ちで契約をしたかもしれませんが、それでは積立は失敗します。なにがなんでも満期まで継続して積立をしなければ全く意味がありません。

2. ハンサードの手数料の説明はあったか?

ハンサードの契約の際に各種手数料についての説明はあったでしょうか?手数料と言われてなんのことかわからない方もいるかもしれませんが、これらの手数料の存在を見落としている方も多く(というか存在すら知らないかもしれません)、手数料を加味すると運用利回りは以外と下がってしまうかもしれません。

2-1. ハンサードの手数料

投資管理口座費用:1.5%(投資管理口座全体)
初期口座手数料:5.5%
サービス費用:7.25GBP/月

ハンサードで積立をするに当たって、これらの手数料が発生していきます。つまり、初期口座期間(最初の3年間)は手数料が約7%発生するということになるので、運用利回りが7%出てやっとトントンになるということです。

ハンサードの説明をされた際に「利回り10%」という話があったと思いますが、たとえ10%出たとしても手数料で7%引かれることになるので、実質利回りは3%になります。この時点で満期になれば数億円になって返ってくる、というのは見直さなければいけないかもしれません。

2-2. ハンサードの解約手数料

解約手数料についてもしっかりとした説明をされていない方も多いですが、実はこの解約手数料がとんでもなく恐ろしいのです。満期になる前に解約をしようとすると解約手数料が発生しますが、その料率は残契約年数に応じて異なってきます。

あくまで参考としていただきたいのですが、解約手数料の料率は以下のような数字が一般的です。

残契約年数 手数料 残契約年数 手数料 残契約年数 手数料
30 年 91.5% 20 年 81.0% 10 年 56.5%
29 年 91.0% 19 年 79.5% 9 年 52.5%
28 年 90.5% 18 年 77.5% 8 年 48.5%
27 年 89.5% 17 年 75.5% 7 年 44.0%
26 年 88.5% 16 年 73.5% 6 年 39.5%
25 年 87.5% 15 年 71.5% 5 年 34.0%
24 年 86.5% 14 年 69.0% 4 年 28.5%
23 年 85.5% 13 年 66.0% 3 年 22.0%
22 年 84.0% 12 年 63.0% 2 年 15.5%
21 年 82.5% 11 年 60.0% 1 年 8.0%

25年契約で積立を始めたとして、5年間積立をしたけれど解約したいという場合、残契約年数は20年になります。

その20年の解約手数料はなんと約80%になります。この80%という数字は初期口座の時価総額に対して発生するので、大幅な元本割れになってしまいます。

3. ハンサードの解約を決断する

海外ファンドの積立投資の特徴やハンサードの各手数料を見たときに、「とんでもない商品を契約してしまった」と血の気が引ける思いになる方が非常にたくさんいます。中には一刻も早く解約をしたいというお問い合わせをいただく方もいます。

もしかしたら、今のあなたもすぐに解約をしたいと思っているかもしれませんが、唯一成功する方法があります。それは、満期まで契約時の金額のまま積立を継続することです。途中で積立を停止したり減額をするとペナルティで高利回りを見込むことはほぼ確実に不可能です。

3-1. 本当に満期まで積立を継続できるのか?

契約の時点で、停止、解約、減額、取崩を視野に入れていた人が、一定期間すぎた後で満期まで継続しなければ全く意味がないという「しばり」が生まれたときに、健全な状態で積立を継続できるでしょうか。

途中で自身の病気や身内の病気でまとまったお金が必要になることや、子供の教育費が必要になること、思わぬ事態でまとまったお金が必要になることは起こりうることです。老後のために積立投資をしているけれども、現在の生活が危ぶまれる状況になってしまっては本末転倒です。

ライフプランをしっかりと考えて、契約満期まで積立ができる余剰金を確保できない限りは、これ以上損失を減らすためにも、早期解約をおすすめします。

また、各サイトではペナルティが大きいから解約しない方が良いという意見が多いですが、そもそもペナルティ以前に積立を継続できる資金を確保できなければ意味がありませんし、契約自体が無理をしている契約内容であれば即解約すべきです。

4. ハンサード解約に必要な書類

解約申請書類
証券原本
本人確認書類(パスポートコピー)
住所確認書類(免許証コピー ※国際免許証の可能性もあり)

以上の書類が必要になります。解約申請書類はハンサードかIFAから取り寄せます。また、証券原本を持っていないという方も、その旨をハンサードかIFAに伝えて再発行をしてもらう必要があります。

また、書類はマン島まで郵送する必要があるため、手続きが反映されるまでに1~2ヶ月ほどの期間を見ておいたほうが良いでしょう。

5. ハンサードの契約でお困りの方へ…

ハンサードの積立について解説をしてきましたがいかがでしょうか。今回の記事を読んで、ハンサードの契約を見直したいという方は早めの対応をおすすめします。通常通りの手続きをしても解約までに2~3ヶ月かかってしまうこともあるので、その間の損失を少しでも少なくしていきたいところです。

実際のところ自分の口座はどうなっているのか?
解約するとなると、どのくらい戻ってくるのか?

など、不安もあると思います。

また、証券原本を持っているかわからない、IFAに連絡がつかない、などのお困りごともあると思います。ハンサードの契約についてお困りでしたら、私たちにご連絡ください。どんなお悩みでもサポートさせていただきます。