海外ファンドの積立商品を提供しているプロバイダーのハンサードですが、詐欺という噂や被害者が続出しているという話が後を絶ちません。ハンサード自体は2014年に日本人に対しての販売を中止していますが、それまでに契約した方についてはそのまま契約は継続します。
そんな中、積立を継続している方の中には悪い噂を聞いて、自分の積立は大丈夫なのか?と不安になっている方もいるのではないかと思います。
もしかすると、その不安が的中してしまうかもしれませんが、まずは自分が契約しているハンサードについて知ることが重要になります。
1. ハンサード自体は詐欺ではない
まずはじめに、誤解していただきたくないのですが、ハンサード自体は詐欺ではありませんのでご安心ください。相談サイトなどで調べてみるとハンサードを契約して酷い目に遭ってしまったという方の投稿が目につくので不安になるのも無理ないですし、詐欺なのではないか?と思ってしまうのも仕方ありません。
ハンサードは1987年創立で、イギリスのマン島に本社がある保険商品を取り扱うプロバイダーで詐欺会社でもなんでもありません。
同じようにオフィシャル投資の商品を提供しているロイヤルロンドンやフレンズと比較すると歴史は浅いですが、預かり金10億ドル、40,000人のクライアントを抱える企業です。また2006年にハンサードグループとしてロンドン証券取引所に上場しています。
もちろん、オフィシャル投資を有効な資産形成の手段として活用している方はたくさんいます。
2. 問題はハンサードではなくIFA、代理店、紹介者
では、なぜハンサードを契約した方から被害者が続出してしまうのでしょうか?そこで問題になってくるのは、ハンサードの商品を紹介して契約をさせているIFA、代理店、紹介者です。
オフショア投資は長期での積立が前提ですので、本来は契約するにしても自分のライフプランを吟味して将来どのくらいの資産が必要なのか目処を立てて、その上で長期投資するリスクやデメリットを加味して、契約を検討するのが本来の健全な契約です。
しかし、実情はそうではないことがほとんどで、代理店や紹介者にオイシイ話をされてその気になってしまいライフプランを検討せずに身の丈に合わない契約をしてしまうのです。
- 2年積立すればいつでも停止することができる
- 7年積立をしていれば2倍になる
- 利回り10%で運用できる
という話は聞いたことがあるのではないでしょうか?
そして、手数料やペナルティなどのデメリットの説明はされていないのではないかと思うのです。
2-1. 販売側の事情
確かに、満期まで積立をすれば数億円になって返ってくることや、年利10%で運用できることなどの話は魅力的な話です。現実的にありえないと思ったり、オイシイ話には裏があると思っていても、日本では実現できないことでもオフショア投資なら可能なんじゃないか?と思ってしまうのも仕方ありません。
そこに漬け込んだのが、悪質なIFAや代理店、紹介者です。
彼ら、オフショア積立を販売している代理店などの業者は、紹介料(契約コミッション)として一定の金額を受け取りますが、その紹介料の金額は初期口座期間に受け取ることになります。
またその金額は積立期間と積立金額に応じて決定されますが、「より高い金額で、より長い期間」契約をして貰えばもらうほど、高い紹介料を受け取ることができるのです。
その紹介料が大きな金額になることがあるため、どうにかしてでも契約を欲しがります。
「今後日本では契約できなくなる」
「日本人は口座開設ができなくなる」
「積立を始めるなら今しかない」
などと煽ったような説明をされることもあります。
2-2. オフショア投資で重要なのは「受け取るとき」
販売者側としては初期口座期間中は解約されてしまうと紹介料の戻入れをしなければならなくなるので、解約されないようにサポートを行いますが、初期口座期間が過ぎてしまえば、ほぼ関係がなくなると言っても過言ではありません。
そのため、代理店や紹介者と連絡が取れなかったり、サポートが薄くなってしまうという事態が非常に多く発生しています。
しかし、オフショア投資においてIFAや代理店と連絡が取れなくなったりサポートを受けられなくなってしまうのは、致命傷になりかねません。
というのも、オフショア投資は「積立をした資産を受け取るとき」が一番重要になります。いくら満期まで積立を継続できたとしても、プラス運用で数億円まで膨れ上がっていたとしても、その資産を受け取れなかったら意味がありません。
受け取り手続きやカードの変更などの手続きは必ず必要になりますが、そのサポートをやってもらえないとしたら、非常に大変な事態になりかねません。
2-3. そもそも未登録の商品を販売することは違法
あなたがハンサードと契約をしたときに、ハンサードの商品を紹介してくれた方がいると思いますが、それは実は違法行為なのです。
金融庁に登録されていない商品の販売、勧誘、紹介は禁止されています。ハンサード自体は詐欺ではなかったとしても、あなたが契約した業者は違法行為をやっているいます。違法行為をやっているくらいなので、詐欺業者の可能性は非常に高いと言えるかもしれません。
ただ、消費者がオフショア商品を購入できないというわけではありません。合法的に購入する方法は、自分からIFAに問い合わせて契約をすることは違法ではありません。
また、業者によっては「ハンサード」とプロバイダーの名前を明記せずに「H社」のように濁して紹介しているグレーのところもあります。
3. ハンサード関係の詐欺に遭ってしまったら
ここまで解説してきたことに少しでも思い当たる節がある方は、ハンサード関係の詐欺に遭ってしまった可能性も捨て切れません。まずは冷静に考えて身の丈にあった契約をしているか、現在の積立に無理はないか、見直してみてください。
見直したときに、95%以上の方は無理な契約をしているのではないかと考えられます。オフショア商品やハンサードのことをしっかりと理解した上で、リスクやデメリットの説明を受けて納得して契約をした、という方以外は契約に問題があると思っていただいた方が良いでしょう。
その場合はまずは、契約した際の代理店や紹介者に連絡を取ってみてください。そこで連絡が取れないようならば詐欺に遭ってしまったと可能性が非常に高いです。
自分の資産をこれ以上無駄にしないためにも、解約をするなど、各手続きを進めていくことをお勧めします。
4. ハンサードの関連情報
最後に、ハンサードの関連情報を以下にまとめました。契約時に説明を受けていなかったけど、実はこんなルールやペナルティがあった、などの気付きがあるはずです。先述しましたが、まずは自分が契約したハンサードとはどんなものなのか、冷静に確認していきましょう。