ロイヤルロンドンの利回り10%は本当なのか?

ロイヤルロンドンで積み立てをしている人は、契約する前の説明で「年間10%の利回りが期待できる」という話をされたのではないでしょうか?同時にシミュレーションをして実際にグラフをみて毎年右肩上がりに上がっていく表をみて、そのリターンに期待してロイヤルロンドンの保険に契約したのだと思います。

しかし、利回り10%という数字は本当に期待できるのでしょうか?実は良く見てみると10%の利回りは相当難しいということがわかると思います。

では実際には何%の利回りなら期待できるのでしょうか。今回の記事ではロイヤルロンドンの利回りについて解説していきます。

1. ロイヤルロンドンの利回り10%は、まずあり得ない

まず、利回りを10%以上あげることができるという時点で、かなりのハイリスクであるということを認識しておく必要があります。そして、国内の投資商品だろうが、海外の商品だろうが、大きなリターンを見込むのであれば、その分高いリスクを負わなければいけないことには変わりません。

国内商品では手堅くリスクを抑えて投資をする人が多いはずですが、海外の商品となるとリターンしか目を向けずに、リスクについては考慮しない人が非常に多いです。

むしろ、ロイヤルロンドンを契約している人は、リスクについての認識がなかったのではないでしょうか。

2. 世界株式の平均利回り

利回り10%をあげるのが難しく、さらにハイリスクであるという理由として、世界株式平均を見れば納得ができるでしょう。

その世界株式平均は利回り7%です。

世界平均が7%なのですから、ロイヤルロンドンの利回り10%というのはかなり頑張っている数字と言えます。しかも、これも満期まで継続して積み立てをしたときに、振り返ってみると年利10%だったという見方が正しい見方です。

つまり、毎年安定して10%の利回りが出るのではなく、バブルがはじけて急落する年もあり、満期まで継続して積み立てしないと意味がないということなのです。

3. 手数料を考慮すると良くて5%の利回り

世界平均株価が7%だとしても、実はそのまま7%が反映されるわけではありません。ここがポイントなのですが、ロイヤルロンドンを契約している人のほとんどはこの手数料の存在を理解することなく契約をしてしまっているケースが多いです。

ロイヤルロンドンの手数料を確認すると、

  • 初期管理口座手数料:1.5%
  • 信託手数料:1%

というものがあります。これは、自分が積み立てをしている口座に対して発生する手数料で、毎年2.5%ずつ引かれていくということになります。

仮に10%の利回りを出していたとしても手数料で2.5%引かれるので、7.5%の利回りになります。実質10%の利回りを出すのであれば、年利12.5%を出さなければいけないので、かなりリスクを背負う投資となります。

そして、世界平均株価が約7%ですので、手数料を引くと約5%の利回りとなるのです。

3-1. ロイヤルロンドンのその他の手数料

そして、ロイヤルロンドンの手数料はこれだけではありません。契約手数料で毎月8ドル引かれたり、初期口座管理手数料で6%、解約手数料などを引かれたりと、「そんなの知らなかった」というような手数料も発生しているのです。

4. 本当にカタい利回りは0.05%

ロイヤルロンドンならば10%の利回りはカタく見込める、と説明されたかもしれませんが、カタいどころかかなりのリスクを負っていると言えます。

では本当に「カタい」利回りはどのくらいかというと、日本国債の0.05%程度のものです。

あなたがロイヤルロンドンの積み立てを契約したときに、紹介者や説明をしてくれた人から「日本政府は危ないから~」とか「年金が返ってくることはないから~」というような話をされたかもしれません。しかし、そんな日本政府の国債がカタい商品なのです。

0.05%というと、100万円投資して500円の利回りが帰ってくることになりますが、投資案件としては魅力に欠けるかもしれません。しかし、カタいとされているものは、小さな利回りしか提供してくれないのです。

IFAスイッチは、

日本政府の行末を心配して海外投資をするというのは、金融的に言うとプールで溺れるのが怖いからハワイ沖で泳ぐと言っているくらい頓珍漢なことです。

と言っていますが、非常にわかりやすく喩えているなと思います。

5. 紹介者や代理店に上手く乗せられたのかもしれない

ここまでロイヤルロンドンの利回りについて解説していきましたが、世界平均株価やら手数料の計算やらで、実際にが投資している口座は一体どうなっているか?不安になってきた方もいるでしょう。ロイヤルロンドンの積み立てを紹介してもらった人に騙されたと思ったかもしれません。

当サイト「海外ファンド解約110番」でロイヤルロンドンの積み立てについて紐解いていくと、最初の話と全然違うことに気がつくことでしょう。

ではなぜ、紹介者や代理店の人たちは良い面しか説明しないで契約させようとしたかというと、契約することによって紹介料としてマージンをもらえるので、どんどん契約させていったのです。

そして、仮に利回り10%をカタく期待できるオイシイ商品があるとしたら、その商品は一瞬にして買い尽くされて、一般の人たちに話が回ることはありえません。

しっかりとロイヤルロンドンの商品を吟味して、自分の意思で積み立てをしているなら問題ありませんが、「上手く乗せられたかもしれない」と思い当たる節がある方は、手遅れになる前に解約することをお勧めします。