スタンダードライフを契約している方の多くは「ハーベスト101」を契約していると思いますが、ハーベスト101はどんな商品なのか理解している方は非常に少ないのが現状です。
一時期のオフショア投資ブームにより友人や先輩に紹介されてスタンダードライフを契約した方は、「先輩(友人)の紹介だから…」と商品内容の詳しいことを聞かずに契約をしてしまったかもしれません。
契約のときにされた説明では、「2年目以降はいつでも解約できる」「年利10%見込める」「満期まで積立をすれば億になる」などと話をされたかもしれませんが、「初期口座管理手数料に6%かかる」「解約する場合には解約手数料が発生する」「年数が浅いうちの解約はほぼ確実に元本割れする」などというようなリスクやデメリットの話はされなかったかもしれません。
自分の口座はどうなっているのか不安になっている方もいるかもしれませんが、まずは冷静に、自分が契約している「ハーベスト101」はどんな商品なのかを確認しておきましょう。
1. スタンダードライフ「ハーベスト101」商品概要まとめ
ハーベスト101の満期は5年~25年までの間で選択することができ、その契約年数に応じて初期口座期間が決まります。
満期5年~10年 初期口座:最初の18ヶ月
満期11年~15年 初期口座:最初の20ヶ月
満期16年~20年 初期口座:最初の22ヶ月
満期21年~25年 初期口座:最初の24ヶ月
通過はUSドル、ポンド、ユーロ、香港ドル、日本円から選択できます。為替のリスクを避けたい人は日本円での積立が可能なところは安心材料ですが、リスクヘッジで資産を分散させるという点では外貨での積立が一般的です。
最低積立額は90ドルからで非常に低額から始めることが可能で、積立金はVISA、Masterのカード決済、あるいは、香港の銀行引き落としから選択可能です。
HSBCなどの香港の銀行に口座がある方はその口座からの引き落としが可能になるということです。
120以上のファンドから選んでポートフォリオを組むことが可能で期間中はファンドの入れ替えは無料で行うことができます。
ハーベスト101は「101型」というシステムを採用しており、契約者が万が一、死亡してしまった場合でも積立資産総額の101%が戻ってきます。
以上がスタンダードライフ「ハーベスト101」の商品概要になります。最低積立額こそ異なりますが、商品の仕組み自体はロイヤルロンドンの「クォンタム」と似ており、一般的なオフショア投資の商品と言えるでしょう。
2. スタンダードライフ「ハーベスト101」の手数料
商品概要もさることながら、この手数料についても知らなかったというかたも多くいます。
アドミニストレーション・フィー:
初期口座に対して6%/年、発生する(0.5%/月)
プラン手数料:
7.5USドル/月
口座管理手数料:
投資管理口座に対して1.5%/年、発生する(0.125%)
解約手数料:
残契約年数に応じて料率は変動
(詳しい数字についてはスタンダードライフに直接確認をしてください)
※場合によってはIFAや代理店が管理手数料などと称して口座に対して1%ほど、手数料を発生させる業者もあります。
スタンダードライフ「ハーベスト101」の手数料の内訳を初めて見たという方は、その数字に驚くかもしれませんが、各プロバイダー共にこの程度の手数料は掛かっています。
商品の説明のときに「年利10%が見込める」という説明があったかもしれませんが、これらの手数料を見ると10%という数字はほぼ不可能と言っても良いでしょう。
特に初期口座に対しては6%の手数料が発生し、さらにその他の手数料と考えるとそれだけで8%前後になります。場合によってはマイナス運用になってしまうことも稀ではありません。
3. ほとんどの人は精神的に負けてしまう
長期型の積立投資が日本で有名になってきたのは2008年頃からですので、これまでしっかりと継続しているかたでも経過年数は10年ほどです。この10年間の間に停止や減額をせずに最初に契約した状態で継続できている人は半分もいないのではないかと言われています。
仮にほとんどの方が25年契約をしたとすると、残りの契約年数は15年以上あり、これまで経過した年数よりも長い年数が残っています。満期まで継続できる人は5%も居ないのではないか?とも言われています。
「自分は継続できている」と思っているの中にも、実はクレジットカードから引き落としされていなくて積立が止まってしまっているというケースも少なくありません。
そのようなトラブルも加味すると、満期まで継続できる人が5%しかいないというのも、あながち嘘ではなさそうな感じもします。
また、25年の期間には為替の変動はもちろんあり、円安になって1ドル=120円、130円となって行けば行くほど、積立が継続できるか不安になってくるでしょう。マイナス運用が続いて精神的に辛くなってしまい、これ以上継続するくらいならペナルティを受けてでも解約した方がマシ、という方も多いでしょう。
3-1. 期待値は大きすぎていないか?
あなたがスタンダードライフを契約したときの状況(心情)を思い出してみてください。「満期になれば億になって返ってくる」「7年継続で2倍になる」「10%の利回りが期待できる」などのような期待を持って始めたのではないでしょうか?
リスクやデメリットのことは全く考えていなかったのではないでしょうか?
しかし、この記事でまとめたことや、オフショア投資投資関連の記事を読んでいただければわかると思いますが、そのような期待はもはや幻想レベルで度が過ぎた期待といえます。
確かに高利回りを期待できるのがオフショア投資ですが、本来はもっと慎重に見積もって考えるべき商品です。
この期待と現実もギャップに心が折れてしまい、解約する人が非常に多いです。
しかし、それはそれで正解だと考えています。というのも、そもそも商品のことを理解せずに契約してしまって数億円を望んでいるのだとしたら、それは投資ではなくて「ギャンブル」なので、毎月数万、数十万円つぎ込むギャンブルは普通に考えて健全ではありません。
あなたのライフプランと経済状況をしっかりと考えて、満期まで100%継続できるのであれば、そのまま続けることがベストですが、冷静に考えて無理だというのであれば、一刻も早く解約することがベストであると言えるでしょう。
4. スタンダードライフを解約するなら
冷静に考えて解約を検討するのであれば、まずは「スタンダードライフの解約方法と自分の資産を守るための手段」こちらの記事を読んでいただき手順を抑えていただきたいと思います。
もし仮に、紹介者、代理店、IFA共に連絡がつかなくて、にっちもさっちもいかないという状況になってしまったら、弊社までお問い合わせください。解約、停止、減額など、手続き変更のサポートをさせていただきます。