スタンダードライフの解約方法と自分の資産を守るための手段

スタンダードライフを契約している人の中には、積立の継続が難しくなってきたり、満期まで継続できるか不安になっている方もいるのではないでしょうか?

スタンダードライフを契約した際に、紹介者や代理店から「いつでも解約できるから」「停止や減額もできるから」と言われて、スタンダードライフの商品をよく吟味せずに契約をしてしまったかもしれませんが、実は、解約や停止などの手続きは思っている以上に大変かもしれません。

1. スタンダードライフの解約方法

まず、スタンダードライフの解約についてですが、手続き内容としては、契約していた商品を解約してファンドを売り、その売却益を指定の口座に振り込んでもらうことになります。

詳しくはIFAやスタンダードライフ社に直接問い合わせていただくことがベストですが、必要な手続きの概要をまとめました。

1-1. スタンダードライフの解約に必要な手続き

  • 解約書類を取り寄せて、必要事項の記入、署名をし郵送する
  • パスポートのコピー
  • 住所証明(国際免許証のコピーなど)
  • 送金先の銀行口座情報
  • 証券原本

まず、解約書類を取り寄せる必要がありますが、その方法はスタンダードライフに直接取り寄せるか、IFAに連絡をして取り寄せることになります。

そもそもIFAがどの業者かわからないという場合は、まずは海外積立のことを紹介してもらった方に連絡を取って確認しましょう。

住所証明は、国際免許証のコピーや銀行の残高証明などがありますが、有効期間が過ぎていたり、割印の確認ができないなどの不備があると、受理してもらえないケースも多々あります。

また、受け取り先の銀行口座をHSBCにしようと思って口座開設をした方も多くいると思いますが、HSBCの口座が凍結されていることもあります。凍結されている場合は現地に行って凍結解除の手続きをしなければいけません。

解約するにあたってはこのように必要事項がいくつかあり、すべて日本で行えることでもないので、なかなか「簡単に解約」というわけにはいきません。

ある程度の時間がかかるということを頭に入れておくと良いでしょう。

1-2. 解約手続きが完了するまで

解約に必要な手続きにもある程度時間がかかりますが、必要書類をスタンダードライフが受領してから約1ヶ月~1ヶ月半程度時間がかかります。

さらに、 HSBCに振り込まれたお金を日本では引き出すことができないということもあります。その場合は再度現地まで行かなければならない事態になりかねない、ということも考えておきましょう。

HSBCでトラブルが起きないことはない!?

海外積立を行っている人は、海外金融ツアーと称して香港に行き、同時にHSBCの口座開設も行っている人も多いと思います。

しかし、そのHSBCですが、トラブルなく口座を維持している日本人はほんの一握りではないかと思います。日本で引き出せなくなる人や、口座凍結になってしまう人は本当にたくさんいます。オフショア投資を紹介している先生的な立場の人でさえトラブルが発生していたので、口座の維持は苦難を要することになりそうです。

スタンダードライフの解約を検討していないにしても、HSBCが正常に動いているかの確認をすることをおすすめします。

2. スタンダードライフの解約手数料

スタンダードライフを契約したときに、積立の停止や減額などを話は聞いたかもしれませんが、各種手数料が発生するという話は聞いていないかもしれません。あるいは、聞いたかもしれないけど覚えていないかもしれません。

その解約手数料ですが、残契約年数に応じて料率が変わってきて、その数字も非常に大きくなる場合があり、元本割れの可能性も非常に高いです。

初期口座期間の解約の場合は全額没収、積立年数が5年くらいの数年の場合は元本の半分以下も戻ってこないと思ってください。

3. スタンダードライフの積立を継続するかどうかの判断

スタンダードライフの解約について解説しましたが、この解説を踏まえて、実際に解約をするかしないかの検討をすることになると思いますが、まず、この記事で紹介したような話や手数料についての話を聞いていないという方は、紹介者や代理店に騙された可能性があるので、解約する方向で検討することをおすすめします。

通常、このような投資商品の契約をする際は、どのくらいのリターンを見込めるかというメリットの話だけではなく、手数料やリスクなどのデメリットも踏まえて、積立を無理なく継続できる年数で身の丈にあった契約をすることが鉄則です。

しかし、悪質な代理店や紹介者は、契約者の経済状況などは考えずに、とにかく長期契約一辺倒で契約を勧めてきます。

「いつでも停止や解約ができるから25年契約が良い」

という話の中で契約をしてしまった方、また、このような話に思い当たる節がある方は、スタンダードライフの契約の時点で問題があります。

商品のことを知らずに、話の流れで契約をしている投資は、それは投資ではなく「ギャンブル」です。

「7年積み立てれば金額は2倍になる」
「25年積み立てれば億になっている」

というようなオイシイ話を鵜呑みにしてギャンブルをしていることとなんら変わりはありません。そのギャンブルは一刻も早く辞めるべきだと思ったのであれば、解約の手続きを進めるべきでしょう。

3-1. 満期まで確実に積立を継続できない限り、選択肢は「解約」のみ

長期積立型の投資は、満期まで確実に積立を継続して始めてそれなりのリターンを得ることができる商品です。前提としてこのことを理解した上で契約していれば「解約」という発想は生まれません。逆に言えば、満期まで継続して積立をしなければ意味はないと言えるでしょう。

もし、あなたが確実に満期まで継続できないのであれば、できるだけ早く解約をして自分の資産の損失を限りなく少なく抑えましょう。

3-2. 運用を継続したいなら

今は積立が難しくなっているけど、なんとか満期まで積立をしたいという方は、いくつかのポイントを押さえて可能な限り有利に運用できるようにしましょう。そのためには、いくつか見直すべき点と注意点があります。

IFAを変更してしっかりとポートフォリオを組んでもらう

自分がどのようなポートフォリオを組んでいるか把握をしているでしょうか?場合によってはIFAがしっかりと運用してくれていなく、運用が不利になっているかもしれません。IFAを変更してポートフォリオを組み直してもらうだけで、有利に運用できることがあります。

最低額にしてでも積立を継続する

ドルコスト平均法の理論からいうと、積立を停止する期間が長ければ長いほど不利になっていきます。最低額だとしても継続して積立をすることでリスクヘッジができて有利になります。

また、長期積立型の投資の特徴として、いかに貯蓄口座にお金を貯めるかがポイントになりますが、停止をしてしまうといつまでたっても貯蓄口座にお金が貯まらず、手数料が発生してしまい逆に口座からお金が減っていきます。

仮に停止する場合でも、再開の日を決めて計画的に停止をするようにしましょう。

4. 自分を守るために何をやるべきか?

最後になりますが、ほとんどの方の場合は健全な契約をせずに、話の流れでスタンダードライフを契約してしまったのではないかと思います。

あるいは、積立をしたいという自分の意思で契約したとしても、紹介者や代理店の運が悪く、手数料が発生することや解約に手間がかかること、満期まで継続しないと意味がないことなどの話は聞いていなかったかもしれません。

当サイトの別記事でも触れていますが、将来のために投資をしているのに、現在の生活が危険にさらされるようでは本末転倒です。

現在の生活とは経済的なことだけでなく、ストレスなど精神的な面も辛くなってしまうようでは健全な積立ではありません。

自分を守るためにはどんな選択をすべきか、今一度ここで検討してみてはいかがでしょうか。